根管治療について
虫歯になったのに放置して、痛みを我慢してごまかしながら長らく付き合っていると、そのうちいつの間にか痛みが消えていることがあります。治ったわけではありません。この場合、歯の根っこの先まで病気が進んでしまっている可能性があります。
この歯の根っこまで進行してしまった虫歯を治すには、おおもとである虫歯をきちんと取り除くとともに、腐ってしまった歯髄を綺麗に取り除き、薬を入れて、歯の中を細菌のいない清潔な環境へと治療を行います。この治療を根管治療と呼びます。
根管治療が必要なケース
- 冷たいもの、熱いもので歯が痛む
- 何もしていなくても激しく痛む
- 咬み合わせたときに激しく痛む
- 歯ぐきが腫れる
- 歯ぐきを押すと痛む
- 歯が浮いた感じがする
痛みを感じなくなった歯を放置するとどうなる?
虫歯ができてしばらく経つと、虫歯の部分が歯の内部にある歯髄という神経に届いて、そこに炎症が起こるために歯がズキズキと痛んできます。
ここで治療をせずに放置してしまうと、やがて歯髄は死んでしまいます。すると痛みはなくなりますが、歯髄は腐り、歯髄があった場所は細菌の住みかになってしまいます。歯の中の歯髄のある空間は歯の根っこの先から外へと繋がっていますので、増殖した細菌はそこから外へ出て、そのうち根の周りの組織を溶かしながら巣を大きくしていきます。つまり、痛みがなくなった=虫歯が治ったのではなく、抜歯を検討するほどの重度の虫歯になってしまった、ということなのです。